我慢しないで!その生理痛、子宮内膜症かも
目次

皆さんこんにちは!
鹿児島県鹿児島市上荒田町で無痛分娩も行っている産婦人科の平野エンゼルクリニックです!
「毎月の生理がつらすぎる」
「鎮痛剤が効きにくい」
「妊娠できるか心配」
毎月の生理のこと、「当たり前だから」と我慢していませんか?
実はその悩み、子宮内膜症という病気のサインかもしれません。🧐
妊娠や将来の健康にも影響することがある病気です。
今回は、そんな子宮内膜症について解説していきます😊
子宮内膜症ってどんな病気?
本来子宮の内側にあるはずの「子宮内膜」という組織が、卵巣やお腹の中など違う場所にできて増殖してしまう病気です。
それにより上手く血液が排出されずに溜まり、炎症や周囲の組織と癒着することで痛みや不妊の原因になることがあります。🥲

主な症状は?
月経痛は約9割の患者さんにみられます。このほか、骨盤痛、下腹部痛、性交痛、排便痛などがみられます。
どんな人がかかるの?
卵巣の機能が活発な20〜30代の女性に多く発症します。
放置するとどうなるの?
子宮内膜症をそのままにしておくと、次のようなリスクがあります。
- 卵巣に「チョコレート嚢胞」と呼ばれる腫瘤ができる
- 痛みが強くなり、日常生活に支障をきたす
- 不妊のリスクが高まる
特に不妊女性の多くに子宮内膜症が認められることから、何らかの因果関係があると言われています。
進行すると治療が難しくなることもあるため、早期発見と早期治療が大切です。👨⚕️
治療の選択肢
治療は症状の強さや年齢、妊娠の希望の有無によって選択されます。

💊薬物療法
- 低用量ピルやホルモン剤で生理やホルモンの働きを抑える
- 鎮痛薬、鎮痙薬、漢方薬で症状を和らげる
👉️「完全に治す」というより、症状をコントロールして生活を楽にすることが大切!
🏥手術療法
- 腹腔鏡手術などで病変や嚢胞を取り除く
妊娠を希望している方は、治療の選択について医師とよく相談することが重要です😌
🌷〜おまけ〜 薬物療法(ジエノゲスト錠1mg)を内服した例🌷
ジエノゲスト錠(黄体ホルモン剤)は、子宮内膜症の病巣に直接作用し、
内膜の増殖抑制・女性ホルモン(エストロゲン)抑制・排卵を止めることにより、
月経痛や骨盤痛などの症状をやわらげます🌱
👩1日2錠を、2回にわけて内服。月経がはじまって2〜5日に服用し始めます。
👩⚕️お薬には服用できない方、定期的に診察が必要な方、不正出血などの副作用との向き合い方など、注意する点があるので、気になる方は医師に相談してみてくださいね💭
日常生活でできる工夫
研究段階のものもありますが、以下の工夫が症状の緩和に役立つことがあります🙆♀️

- 体を冷やさないようにする
- 適度な運動を取り入れる
- 規則正しい生活を心がける
- バランスのとれた食事を意識する
子宮内膜症の症状と受診のサイン
- 生理痛が年々強くなっている、鎮痛薬が効きにくい
- 月経以外の時期にも下腹部痛や腰痛がある
- 排便や排尿時に生理周期と連動した痛みがある
- 性交時の痛みがある
- 妊娠を希望しているがなかなか妊娠できない(不妊が心配)
👉 特に「痛みが強くなっている」「鎮痛薬が効かない」「生活に支障がある」場合は早めの受診がオススメです。

まとめ
「生理痛はつらいもの」と思って我慢してしまう方が多いですが、強い痛みは体からのサインです。
少しでも気になる症状があれば婦人科に相談してみてくださいね😊